2019.10.28

がんサバイバーのための骨粗鬆症予防〜その3〜

こんにちは、公平病院 腫瘍内科です。
さて、3回連続の最終回となりますが、がん患者さんやがんサバイバー(がん経験者)の方のために骨粗鬆症予防のガイドラインが米国臨床腫瘍学会(ASCO)より骨粗鬆症の予防方法について解説したいと思います。


【今回のテーマ】
(転移性や進行したがんでない)がん患者さまのなかで、どのような方にどのような予防的介入をすることが効果的なのか?


非薬物療法による介入
推奨1.十分なカルシウムとビタミンDを摂取していただくことを勧めます。もし、摂取量がカルシウムは1000~1200 mg/d、ビタミンD 8001000 IU/dに達していない場合には、サプリメントを用いた摂取が推奨されます。


当院、栄養科がカルシウムに関する記事をHPで解説していますのでぜひご覧ください。
https://kodaira.life/letter/nutritionist/post-158.php


推奨2. 転倒による骨折を予防する目的で、バランストレーニング、柔軟トレーニング(可動域を増やす運動やストレッチなど)、持久系トレーニング、筋力トレーニングなどを組み合わせて行うことを推奨します。可能であれば、運動は患者さまそれぞれの運動能力や必要性に応じてオーダーメイドで行うことがよいです。歩行やバランスなどに問題がある患者さまの場合にはリハビリテーションを提供していきます。


推奨3. 喫煙とアルコール摂取が骨粗鬆症のリスクを高めるため、患者さまに禁煙や節酒をすることを奨励します。


薬物療法による介入
推奨4. 骨粗鬆症 (大腿骨頚部, 股関節,腰椎などのTスコアが22.5未満) または 臨床的評価 や リスク評価ツール (FRAXなどで10年で骨粗鬆症による骨折が発生する確率 が20%i以上 または股関節の骨折が3%以上)で骨粗鬆症による骨折リスクが高い方に対しては、骨修飾薬 (bone-modifying agents: BMA)としてビスフォスフォネート製剤(経口、点滴)、デノスマブ(皮下注射)などが骨折リスクの低減を目的に行われます。 エストロゲンなどのホルモン療法は(乳がんなどの)ホルモン感受性のあるがん患者さまには使用を避ける必要があります。ホルモン感受性がんでない患者さまの場合にはエストロゲンは他の骨修飾薬とともに使用することは可能です。


より詳しい薬剤のお話は、当院薬剤部が下記HPで解説していますので、ご覧いただければと思います。
https://kodaira.life/letter/pharmacist/post-167.php


がんはご自身の健康にかかわる重大な問題です。どうしても"がん"ばかりに目がいってしまいがちですが、健康な生活のためには非がん(がん以外の病気)の問題に対しても気にしていくことが大切です。


がんサバイバーシップケアでは、普段から意識しづらい健康上の問題に対して包括的に取り組んでいきます。当院、腫瘍内科ではがんサバイバーシップケアの診療・研究をしています。


がん患者さまやがんサバイバーの方でがんサバイバーシップケアについてご興味があったり、ケアを受けていきたい方はぜひご相談いただければと思います。


参考文献:Shapiro CL, Van Poznak C, Lacchetti C et al. Management of Osteoporosis in Survivors of Adult Cancers With Nonmetastatic Disease: ASCO Clinical Practice Guideline. J Clin Oncol. 2019 Sep 18:JCO1901696.


スクリーンショット 2019-10-27 8.43.43.png

診療時間
9:00 - 13:00
13:00 - 19:00
外来診療時間
平日 9:00 - 13:00/13:00 - 19:00 
土曜 9:00 - 13:00(第1・3週のみ)
受付時間
平日 8:30 - 18:30 
土曜 8:30 - 12:30(第1・3週のみ)
休診
土曜(第2・4・5週)・土曜午後・日曜・祝祭日

※各診療科によって診療時間が異なりますので、詳しくは担当医表をご覧ください。

内科/外科/内視鏡内科/整形外科/循環器内科/糖尿病内科/
腫瘍内科/緩和ケア内科/神経内科/乳腺外科/心臓血管外科/
皮膚科/リハビリテーション科
  • 当院では、遠隔診療(オンライン診療)を導入しています
よく閲覧されるページはこちら