2019.07. 2

臨床雑誌「内科」7月号についてご案内です

当院病院長 公平 誠 医師の連載記事「プライマリーケア医のがん診かた」が臨床雑誌「内科」7月号に掲載されました。
今回は、がん患者さまの「下痢」について解説しています。


日常診療では小児から高齢者まで下痢でお困りのため病院を受診します。
下痢はありふれた症状で、多くの患者さまが一度は経験したことがあると思います。病院にくる下痢の患者様では、ウイルス感染による急性胃腸炎が多いです。
一方、がん患者やがんサバイバーの方ではがんやがん治療に関連する下痢の場合があります。


下痢の定義について真剣に考えたことはあまりないかもしれませんが、
ある文献では「下痢は水様性の便や軟便(ゆるい便)として認められ、24時間以内に3回以上排便があること」とされています[1]。一言で下痢と言っても重症な方もいればそうでもない方もいらっしゃると思います。下痢で受診された患者さまが重症かどうかをみるために、下痢の回数、排泄量の他に下痢に伴う他の症状(発熱、腹痛、血便など)の有無や主観的症状、症状の持続期間についてをお聞きしています。特に重症を示唆する危険な徴候としては表1のような症状があります[2]。


表1、下痢が重症かどうかをみる症状について
図1+公平だより+内科7月号.jpg


がん患者さんでは様々な原因により下痢が発生します。
1) がん治療によるもの
・抗がん剤:特に、消化器がん(大腸がん、胃がんなどの抗癌剤治療)では下痢が起こりやすい薬剤が多いので注意です
・免疫治療薬:最近話題となっている免疫チェックポイント阻害薬(オブジーボ®、キイトルーダ®)などによる大腸炎
・手術:大腸がんや小腸がんなどの手術後など
・放射線:骨盤内臓器への放射線治療後


*特に注意すべき下痢として、好中球減少性腸炎(neutropenic colitis)があります。これは抗癌剤治療などで好中球数(白血球数)が低下しているときの腸炎(下痢)で緊急的な処置が必要となり、がん専門医療機関への受診が必要になる場合があります。


2) がん自体によるもの
大腸がん、神経内分泌腫瘍、腸管発生リンパ腫、甲状腺髄様がん)、膵腫瘍(胆汁酸の吸収不良、ガストリン産生腫瘍、血管作動性ペプチド産生腫瘍VIPomaによる下痢)などがあります。


他にもありますが、上記のような様々な病態が想定されます。


下痢の治療のポイントは
・下痢に伴う脱水への対応
・下痢の症状を和らげること
・下痢を発生する原因への対応
に大きく分類されます。


特に、下痢でたくさん水分が失われている場合には脱水となってしまい
非常に具合が悪くなってしまいますので水分管理はとても大切です。
重症の場合には、点滴での水分補給を行いますが、軽度から中等症の下痢であれば経口補水を中心に行っていきます。


「公平だより」にて経口補水液の特集を行っていますが、経口補水液は下痢のときの強い味方です。
ぜひ、ページもご覧いただけますと嬉しいです。


経口補水液について① 
https://kodaira.life/letter/nutritionist/post-104.php


経口補水液について②
https://kodaira.life/letter/nutritionist/episode/post-109.php


下痢でお困りの場合には内科・腫瘍内科にお気軽にご相談ください。
当院では、総合内科専門医やがんの専門医が対応させていただきます。



参考文献
1. Shane AL, Mody RK, Crump JA et al. 2017 Infectious Diseases Society of America Clinical Practice Guidelines for the Diagnosis and Management of Infectious Diarrhea. Clin Infect Dis. 2017 Nov 29;65(12):e45-e80


2. Bossi P, Antonuzzo A, Cherny NI et al. Diarrhoea in adult cancer patients: ESMO Clinical Practice Guidelines. Ann Oncol. 2018 Oct 1;29(Supplement_4):iv126-iv142


内科7月.jpg

0484213030

公平病院は、24時間体制の救急医療に対応しています。
当院は地域の二次救急病院に指定されており、他の医療機関と
連携・役割分担を図りながら、救急医療を行っています。
※救急外来での診療を希望される方は、事前にご連絡ください。

医療連携部へのお問い合わせ

Tel.048-499-6806

医療・保険・福祉のこと、
お気軽にご相談ください

医療連携部のページへ
診療時間
9:00 - 13:00
13:00 - 19:00
外来診療時間
平日 9:00 - 13:00/13:00 - 19:00 
土曜 9:00 - 13:00(第1・3週のみ)
受付時間
平日 8:30 - 18:30 
土曜 8:30 - 12:30(第1・3週のみ)
休診
土曜(第2・4・5週)・土曜午後・日曜・祝祭日

※各診療科によって診療時間が異なりますので、詳しくは担当医表をご覧ください。

内科/外科/消化器内科/消化器外科/整形外科/循環器内科/
糖尿病内科/腫瘍内科/緩和ケア内科/神経内科/放射線科/
乳腺外科/皮膚科/リハビリテーション科
  • 当院では、遠隔診療(オンライン診療)を導入しています
よく閲覧されるページはこちら