2019.03. 4

臨床雑誌「内科」3月号についてご案内です


当院病院長 公平 誠 医師の連載記事「プライマリーケア医のがん診かた」が臨床雑誌「内科」3月号に掲載されました。

今回は、がん患者様の「発熱」について解説しています。

抗がん剤治療で最も懸念される重篤な有害事象の一つが骨髄抑制による血球減少とそれに伴う感染症です。近年では抗がん剤で通院している方も多く、がん患者さまは白血球が減少している期間も自宅で過ごすことが増えています。感染症を防ぐための白血球が低下している間に発生する発熱は重症化することがあることがあり気をつけなければならないのです。
特に「発熱性好中球減少症(febrile neutropenia:FN): 」と呼ばれる緊急で対応な必要な病態があります。

発熱性好中球減少症は、「①好中球数が 500/μL 未満、または 1,000/μL 未満で 48 時間以内に 500/μL 未満 に減少すると予測される状態で、かつ②腋窩温 37.5°C以上(口腔内温 38°C以上)の発熱 を生じた場合を発熱性好中球減少症(febrile neutropenia:FN)と定義する」とされています[1]。

好中球というのは白血球のなかの一つで特に細菌に対する防御のために重要な細胞です。この好中球数が500/μL未満というのは著しく少ない状態で、この好中球数が低い期間が続くと感染しやすい状態になります。

では、どのような場合にこの発熱性好中球減少症が生じるかというと
1) 骨髄抑制の強い抗癌剤を使用している(白血球が低下しやすい薬剤)
2) 患者さまの感染しやすさの状態
などの要因によります。

抗がん剤投与を受けている患者さまの場合には、抗がん剤について医師や薬剤師から治療の説明の際に白血球(好中球)減少や骨髄抑制という言葉を用いて説明がなされていると思います。特にいくつもの抗がん剤を組み合わせる多剤併用の治療では白血球が低下する可能性が高くなります。

一方、患者さまの体の状態が元気でない場合にも感染リスクが上昇します。
ガイドライン等では以下のような状態が発生リスクがあるとしています。
・高齢者(65歳以上)
・進行がん
・化学療法や放射線の前治療歴がある
・既存の好中球減少症や腫瘍による骨髄浸潤がある
・開放創や最近の手術歴がある
・PS低下、低栄養の状態
・腎機能が低下した患者
・肝機能低下(特にビリルビン上昇例
・心血管疾患の合併
・合併症が複数
・HIV感染

FNの場合には急いで適切な治療が必要になるのですが、発熱以外の症状が乏しい場合があります。あまり具合が悪くなっていないケースもあり患者さまご自身がFNに気づかないケースもあります。
抗がん剤を受けている患者さまが熱っぽいと思ったら体温を計測していただき、もし発熱がある場合には発熱時の対応が予めきまっていれば指示どおり対応し、対応策が決まっていない場合にはすぐに受診が必要です。

がん専門病院の、国立がん研究センターがん情報サービスが提供する発熱性好中球減少症に関する情報ページでも、「発熱性好中球減少症は、急いで適切な対応をする必要があります。薬を用いたがんの治療を受けている場合には、熱が出たら自分で判断せず、少しでも気になる症状が出たときにはすぐに連絡してください。」と記載されています。
抗がん剤治療中の患者さまで、熱がでてきて心配があるときはかかりつけ医への受診やがんの担当医や医療機関に連絡をお願いします。

当院では、毎日がん専門医が外来を担当しています。
がんのことでお悩みがあればお気軽にご相談ください。

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