新型コロナウイルスのPCR検査では、主に鼻の奥に細い綿棒をいれて粘膜を擦る、鼻咽頭ぬぐい検査が用いられています。
インフルエンザの検査を受けたことのある方はご存知かと思いますが、10㎝程の綿棒が鼻の奥まで入るため大人でもびっくりするくらい痛みを感じたり、思わずくしゃみが出て飛沫が舞ってしまうケースが少なくありませんでした。
そこで当院では、より安心して検査を受けていただけるよう、ご自身で鼻の穴の入り口付近(鼻前庭)から採取する鼻腔ぬぐい液での検査を選ぶことができるようになりました。
鼻腔ぬぐい液でのPCR検査は、国立感染症研究所が7月に出したマニュアルでも提案されている方法です。
米国で行われた比較検証においても、医師採取の鼻咽頭拭い液を100%としたときの鼻腔ぬぐい液の感度は94%と報告されており、検出率が大きく劣ることはないと言えます。
方法は簡単で、医師等の監督の下、ご自身で採取していただくことができます。
鼻の穴に細い綿棒を2~3㎝程挿入し、ゆっくり5~10秒かけて5回転させて粘液を擦ります。
もう一方も同じように擦り、専用の容器に綿棒入れて終了です。
ご自身で採取することで、痛いかもしれない......という不安が少なく、安心して自分のペースで検査を受けることができます。
また、くしゃみが出そうになったらご自身で一度中断することができるので、感染対策の面でもより安全な検査と言えます。
鼻腔ぬぐい液での検査をご希望の方は、お問い合わせの際にお気軽にお申し付けください。
新型コロナウイルスPCR検査お申込みはこちらをご参照ください。
参考:
1)国立感染症研究所「2019-nCoV (新型コロナウイルス)感染を疑う患者の検体採取・輸送マニュアル〜2020/07/17 更新版〜」(https://www.niid.go.jp/niid/images/pathol/pdf/2019-nCoV_200717.pdf)
2)ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社「自己採取可能な鼻腔スワブ検体による 新型コロナウイルスPCR検査が国内で可能に SARSコロナウイルス核酸キット「コバス SARS-CoV-2」添付文書改訂」(https://www.roche-diagnostics.jp/ja/media/releases/2020_7_31.html)